甲斐姫にインタビュー
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ハガクレ
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今回は戦国時代のお姫様!甲斐姫さんにインタビューです!
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甲斐姫
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よろしくっ!
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ハガクレ
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おっ。なんだか元気のいいお姫様ですえね!おまけに美人だし。えーっと、ではまず、簡単に自己紹介お願いします!
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甲斐姫
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アタシは、武州・忍(おし)城の成田氏長の長女で、お父さんは北条家の家臣でっす。アタシは幼い頃から武芸大好きで、長刀にかけては誰にも負けないんだから!
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ハガクレ
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ほー!えー、甲斐姫さんはナゼ歴史の表舞台に出ることになったんですか?
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甲斐姫
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豊臣秀吉が、北条家のいる小田原城を攻めることになったからです
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ハガクレ
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あー、秀吉さんは九州を制圧して残る強敵は関東の北条家だけでしたからねー。お父さんが北条家の家来ってことは、やっぱり小田原城に借り出されたんですか?
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甲斐姫
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そうなんですよ。豊臣家の人たちが攻めてくるっていうんで、お父さんは忍城の兵ほとんどを連れて小田原城へ行っちゃったんですよ
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ハガクレ
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じゃあ忍城を守る人は誰になったんですか?
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甲斐姫
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それが聞いてくださいよ!
お父さんには息子が1人も出来なくって、長女のアタシが城を守るように言われたんです。お父さんが小田原城に行く時、アタシに「決して無謀なことはするな!」ってさんざん心配して行っちゃいました。忍城に残った兵は300人しかいなくって。
しかもその兵って小田原城に連れて行くことができないレベルの兵なんですよー。もうアタシ、こりゃヤバイな・・・って焦っちゃいましたよ
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ハガクレ
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ホントですね。相手は天下の豊臣ですもんねー。で?やっぱり忍城に攻め込んできたんですか?
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甲斐姫
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うん。石田三成てっヤツがね、3万の兵でやってきたの。まずアタシたちのすぐ隣にある館林城を攻めたんだけどね、館林城が3日で落ちちゃってー!ビックリだよ!もう少し粘れよって感じでした
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ハガクレ
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じゃあお次は忍城ですね。でも300人しかいない忍城なんてすぐ落ちちゃいますねぇ
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甲斐姫
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でもね、家(忍城)ってね、沼地のど真ん中にあるお城でね、これ自慢なんだけど「関東七名城」って言われてるんですよ!
「浮城」ってあだ名もついてるくらいなんですよ!水路をたくみに取り入れてて、一気に攻めることが出来ないように作ってあるんです!
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ハガクレ
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地形が良かったんだ
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甲斐姫
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そっ。それにね、アタシ実は家臣たちに人気あったんだー。だから300人みんなが一丸となって「忍城を守ろう!」っていうムードになって、士気が上がりまくってたの
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ハガクレ
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へー
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甲斐姫
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そしたらさ、三成が忍城を水攻めにしよーとしやがんの!あいつってやっぱ頭いいなって思ったのがサ、たった7日で14キロもの堤防を作ったんだよ!ホントの「浮城」になっちゃってビックリしちゃいましたよ!
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ハガクレ
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いよいよ忍城もピンチですね
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甲斐姫
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だけどうちらも負けちゃいませんよ!水対策はしてあったんで余裕あるトコ見せようと思って船遊びしてやりましたよ!ムットしてましたよーあいつら
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ハガクレ
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そりゃそうでしょうねー
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甲斐姫
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そしたらね、なんと水が決壊したの!その水が、三成の兵んとこに流れ込んでかなりの人が死んだらしいんですよ。やっぱ神様っているんだなーなんて思いましたね
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ハガクレ
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なるほどー。ラッキーでしたね
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甲斐姫
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でもすぐピンチがやってきたんですよ!次は浅野長政ってヤツがやってきてねー。三成軍と合流して忍城落としにかかったんです
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ハガクレ
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で、落とされたと?
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甲斐姫
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ううん。こうなったら徹底抗戦だ!ってことで、アタシ、鎧まとって腰には成田家に代々伝わる波切りの名刀をつけてね、城外へ打って出てやったの。どうせ死ぬんだったらとことんやってやろうと思ってさ
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ハガクレ
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女武者ですねー!かっこいいじゃないですか!
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甲斐姫
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もう味方はもちろん敵もビックリよ!女がすげーカッコで出て行ったからね。そしたらさ、敵の1人がアタシに向かって「そこの女将動くな!わが妻にしてやるぞ!」って言いながら突っ込んできたの!ったくさぁ、バカにしてると思わない!?
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ハガクレ
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そうですねー
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甲斐姫
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ムカつくからそいつを討ち取ってやったわよ!女だからってナメられてたまるかってのよ!
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ハガクレ
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やりますねー甲斐姫さん
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甲斐姫
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そしたらさ、アタシの活躍を見てた領民が勇気付けられたみたいで、みんなすっごい勢いで兵達に向かっていったの。石田・浅野兵はこりゃヤバイと思ったらしくって退却してったわよ。
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ハガクレ
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ほぉー
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甲斐姫
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それからもさ、兵糧攻めにしようとしたりとなんやかんややってきたけど、アタシに感動した領民達がさ、一生懸命アタシたちのために兵糧運んだりしてくれるの。ホント感謝だよ
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ハガクレ
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あの石田三成の攻撃に耐えるなんてすごいですね
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甲斐姫
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そしたらね、今度は真田昌幸ってのが来たのよー。知ってる?
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ハガクレ
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ええっ!あの真田昌幸さんがやってきたんですか?あの人、めちゃくちゃ知謀にたけててすごい頭のいい人ですよ!
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甲斐姫
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そうなんだよねー。噂には聞いてたからさ、参ったなーって感じでしょ?さっそく息子の真田幸村ってのが攻め込んできたのよ。でもここまできて負けてらんないじゃない?アタシも女の意地を見せなきゃと思って、また出撃したわよ
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ハガクレ
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で?どうなったんですか?
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甲斐姫
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もー長刀ブンブン振り回してやったわよ!そしたら忍城の兵たちがまたも感動しちゃって、士気が上がりまくりよ!とうとう真田幸村を押し返したんだから
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ハガクレ
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いやーホントすごいですね!あの英雄・真田幸村ですよ!!
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甲斐姫
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こうなりゃトコトン籠城しまくってやると思ってたんだけどね、ある日お父さんから手紙がきたの
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ハガクレ
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なんて書いてあったんですか?
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甲斐姫
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降伏しろ・・・・だって
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ハガクレ
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はぁ?!なんで?こんなに頑張ったのに??
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甲斐姫
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それがさ、肝心の小田原城が負けちゃってたの。うちらだけ残ってたのよー。ったく、考えられないよーあんなに頑張ったのにさ。
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ハガクレ
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ってことは、忍城は本城・小田原城よりもすごい活躍をしたってことですね
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甲斐姫
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そっ。そーゆーコト。でもいくらアタシたちが頑張っても、本家本元が負けてりゃ世話ないじゃない?仕方なく開城したわよ。でもね、「城兵には危害を加えない・領民にはお咎めなし」っていうすごい寛大な開城条件だったの。最後まで耐え抜いたのが天晴れだったからだって
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ハガクレ
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じゃあ頑張った甲斐はありましたね
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甲斐姫
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まぁねー。だけどその後うちのお父さん、会津の蒲生氏郷の家来になってさ、そこでめっちゃムカツクコトが起きたの
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ハガクレ
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なになに?なんですか?
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甲斐姫
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蒲生氏郷の家来にさ、浜田兄弟ってのがいてね、そいつらが氏郷とお父さんが留守の時に謀反を起こして、アタシのお母さんを殺したんだよ!!
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ハガクレ
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えっ!お母さんを!?
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甲斐姫
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そう。しかもお母さん病気で動けないってのに・・・。アタシがそれを聞いて駆けつけたら、お母さんが部屋で無残に殺されてたの。
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ハガクレ
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うわぁ
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甲斐姫
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もうアタシまじ怒りでヤツラをぶっ殺してやったわよ!
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ハガクレ
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えっ!?その浜田兄弟をですか???
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甲斐姫
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当たり前じゃない!あいつら人数多くてかなり手こずったけどね
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ハガクレ
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いやーすごいですねー
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甲斐姫
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そしたらさぁ、アタシの噂を聞いた秀吉がさ、どうやらアタシを気にいちゃって側室になってくれってうるさくて・・・
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ハガクレ
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ええええ!あの秀吉さんですよね??
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甲斐姫
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そっ。もーお父さんとか側室になれなれうるさくて。お父さんとしても、いつまでもアタシが男みたいに戦場に出るのが心配だったみたいでさぁ
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ハガクレ
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じゃあ秀吉さんの側室になったんですか??
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甲斐姫
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仕方ないじゃない。ま、のんびり生活を送れたけどね
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ハガクレ
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でもまた違った戦いがあるんじゃないですか?側室同士の女の戦いみたいな・・・
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甲斐姫
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あー、アタシそういうのあんま興味ないから。武芸のほうが好きだし。あ、でもね、みんなが嫌ってた淀君とはなんか気があってさ
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ハガクレ
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ええっ!あの淀君と?だってみんな嫌ってたんじゃないですか?
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甲斐姫
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なんかアタシって、その辺がフツーの女の人と違うとこでさぁ。ホラ、あんまり秀吉の寵愛を受けようと必死になってなかったから
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ハガクレ
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ほんと珍しいタイプのお姫様ですねぇ
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甲斐姫
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そうみたいだねー。アタシ淀君にめちゃくちゃ気に入られて息子の秀頼の守役やってくれって言われてさぁ。だけど、最後秀頼も淀君も大坂城で死んじゃうし、ホント人の運命ってわかんないよねー。アタシみたいに戦場に出まくってても天寿をまっとうしちゃうしさ
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ハガクレ
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ほんとですねぇ
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