大奥へ入るには


大奥へ奉公にあがるには、身分などによって対処方が違った

やはりいいことのお嬢様は最初からいい役職をもらえるなど、それなりの優待があった

また、初期の頃と、システムが完備される頃とは全然大奥へ奉公するやり方も違います

とりあえずここでは、ある程度システムができた頃のことを書いてあります




お吟味
大奥女中になる女性の多くは「貧乏旗本の娘」が多かった

旗本である親は娘が12・3歳頃になると、大奥へ願い出を出す

すると「何月何日にお吟味(つまり面接)します」という連絡がくる

こうして娘は振袖を着て、お年寄(大奥のお偉いさん)のところへ、親と一緒に会いに行くのです

この時、自分が作った振袖を提出する

これが「裁縫が出来るかどうか」という試験

これは後の廃止されます

さらに「手紙」も出す。これも「文字が書けるかどうか」という試験であります

以前はお年寄の前で書いていたのですが、その場で字が書けないという娘が多く、親の面目が丸つぶれになるので、その場で書くという試験はとりやめとなった

裁縫や文字が書けない娘も数多くいて、つまりは「形式的」なだけの試験でした

身元調べ
その後、身元調べがあります

だいたい1ヶ月〜二ヶ月ほどかかり、身辺調査が行われます

お呼び出し
身元調べが終わると、娘宛に手紙(御沙汰書・おさたしょ)がやってきます

こうしてすぐにその御沙汰書を持って、娘は城へ

お年寄からの御沙汰を待ちます

そしてここで、名前・役職を頂くのです

名前は、自分の本名を使うことはまずありませんでした

また名前によってどれくらいのランクかがわかるようになっています

名前と役職を貰った娘は、その日のうちに御台所に会いに行きます

その時も、頂いた役職によって着る着物が違います

さらに、御台所に会う場所も、ランクの高い旗本の娘などはきちんとお座敷に通されますが、ランクによっては敷居の外・または遠くから見るだけなど、階級によって紹介のされ方が違うのでした

奥女中誓詞
大奥に入ったら、誓詞を取り交わします

・大奥内での出来事を他の人に喋ってはいけない

・男と遊んではいけない

・先輩の悪口を言ってはいけない

などなど、大奥法度に基づいて、誓詞が行われるのです

こうして、晴れて(?)大奥奉公できるようになるのでした