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遊女の一日

生まれては苦界 
死しては投げ込み寺 苦界十年の女たちの世界


遊女の一日はランクによって違いはありますが、ここではざっと流れを・・・

 卯時〜うのとき・朝6時〜

夜が明けるとお客達は帰っていきます

前の晩に客をとった遊女は、客が目覚めると同時に客の着替えを手伝い、そして別れを惜しみます

これが後朝(きぬぎぬ)の別れと呼ばれるもの

若い衆が妓楼にやってきて、灯りをともし声をかけます

そしてお客さんが起きると、水を入れたうがい茶碗が用意され、そして房楊枝(この時代の歯ブラシ)で歯を磨きます

で、浅草寺の鐘が響く頃、遊女は客を送り出すのであります

とはいっても、遊女は決して本気で惜しんでいるわけではありません

次にまた会いにきたもらうための手段で本気で別れを惜しむフリをする。ここが遊女の腕の見せ所なのです

特に親しくしている客は大門まで見送ります

別れが惜しくなると、茶屋により一杯だけ酒を酌み交わしお粥をすすったりします

また、大門前では他の遊女が物陰から客を盗み見ている場合もあります

自分の客が、ほかの遊女と「浮気」をしていないかをチェックしているのであります

そして土手には客を乗せる駕籠かきがたくさん集まってきます

ちなみに遊女は熟睡してはいけません

客が起きた時に一緒にすぐ起きなければならないからです

で、客が帰ると遊女は入浴となります

妓楼の外は、外から雇っている非人が掃除を始め、そして肥取りの人たちが大門から入ってくるのであります


 辰時〜たつのとき・午前8時〜10時〜

この時間は肥取りがせわしなく動く時間

そのため、吉原では糞尿の匂いで包まれます

店では香を炊いたりして匂いをごまかします

若い男達が忙しく走り回り、掃除をする時間なのです


 己時〜みのとき・午前10時〜

お泊りの客がいなかった遊女は朝十時ごろ起床します

やっと皆が起き出す時間となりました

遊女は起きたら最初に入浴します

そしてお次は軽く部屋の掃除や化粧をします

さらに八百屋や魚屋などの行商人がやってきて、台所は忙しくなりはじめます

やり手がキセルでタバコの煙を出しながら、あれこれと指示し、主人は昨晩の客の数などを集計します

そして遊女たちは朝食の時間

部屋持ち以上の遊女は自分の部屋でゆっくり食事をしましたが、それ以下は広間でまとめて朝食タイム

朝食が終わると遊女は身支度を整え、お昼頃に昼見世に出はじめます


 午時〜うまのとき・12時過ぎ〜

座敷に遊女たちが集まり、化粧しながれあれこれと話をしています

禿(かむろ)は、金具などをせっせと磨きます

紅やおしろい、櫛や扇などを売りに来る人がやってきます


 未時〜ひつじどき・午後2時〜

昼見世はというと・・・・昼の客は武士が多い

武士は外泊禁止が多いからであります

また、田舎から来た侍や商人も冷やかしで覗き見にきます

この冷やかしが、遊女達にとって最悪の客であります(お金もないので)

ということで、冷やかしが多いので昼見世に出ていても遊女たちは大切なお客さんに手紙を書いたりして時を過ごしました


 申時〜さるのとき・午後4時〜

夕陽が差してくるころ、遊女達は化粧をし始めます

ここで一番忙しいのは花魁

これから始まる花魁道中の準備であります


 酉時〜とりのとき・午後6時〜

若い衆が縁起担ぎのために鈴の音を鳴り響かせます

この音が鳴ると、夜見世の始まり

遊女達が格子の間へ集まりだします

下男たちが格子の間の油皿をともし歩きます

この時間から、苦界とは思えないほど、吉原は活気づいてきます

遊女たちは二階から姿を現し、それぞれ自分の場所へ座ります

ランクによって座る場所が違い、正面上座はN01

NO2は鳳凰を描いてある壁の前に座ります

そして、燈をともし始める頃からメインイベントの花魁道中が始まります

全盛を誇る遊女が、二人の禿を横に着け、黒塗りの厚底下駄を履き、大きな傘をかざされ、外八文字に足を動かしてゆっくりゆっくりと歩くのであります

花魁のレベルの高さを見せ付けます

後ろには新造や見世の若い衆が続き、豪華絢爛花魁道中となります

道中を終えた花魁が仲の町の引き手茶屋へ到着

ちなみにその茶屋で見世を張ることを「仲の町張り」といい、高級遊女の特権でありました

松屋の高級遊女の唐琴は、ゆうゆうとタバコを吸いながら仲の町張りをし、なじみの客のことを聞くのも自分では聞かず、新造に聞かせた

とまぁ、高級遊女は自分の威風を示すのであります

夜の十時までが夜の張見世の時間と決まっていましたが、だいたい十二時ごろまで延長

この間、遊女は夜見世に並び、指名のあった遊女は、客の待つ部屋へ入っていくのです


 子時〜ねのとき・午前零時〜

十二時になると、拍子木が打たれ閉店となります

張見世にいた遊女も退場します

客がつかなかった遊女はもう寝ます

外では、「火あやうし(火の用心)」と言う男の声が聞こえます

そして、暗くなった吉原には「たそや行灯」がともるのです

これは西田屋お抱えの遊女らの死を慎んだものといわれている行灯であります


 丑時〜うしのとき午前2時〜

この時刻は遊女と客の時間

部屋では、色々な駆け引き(?)が行われています

さて、実はこの時間にひっそりと行われていることがあります

非人が呼ばれ、下級遊女の死体を運んでいるのです・・・

戸板にのせむしろをかけ、ひそやかに浄閑寺などへ運びに行くのです



こうして不夜城吉原の一日が終わりました

ちなみに、吉原の休日は年に2回しかなかった

正月の1日と、7月13日のお盆の時のみ

それ以外は、毎晩違う男を相手していたのであります





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