日本の女性史



         


千 姫

歴史インタビューでもとりあげたことのある千姫

ほんと、波乱の人生であります

千姫は1597年に、徳川幕府二代将軍・徳川秀忠(家康の息子)と、お江与(織田信長の妹・お市の方の娘)の長女として生まれました

まさに生まれた時から血筋はピカイチ★

そんな千姫には決められていた婚約者がいました

それが豊臣秀吉と淀殿(お江与のお姉さんで、お市の方の娘)の間に生まれた豊臣秀頼

秀吉には秀頼しか子供がおらず、めっちゃ秀頼を可愛がってました
自分が死んだら、秀頼がどうなっちゃんだろう・・・と心配で、最大のライバルである家康の孫と結婚させとけばちょっと安心ってことで決められました

ということで、千姫は7歳の時に秀頼と結婚させられたのでした

で、秀吉は最後まで秀頼のことを心配しつつ、死んでしまいました

こっから徳川家康の大反撃がスタートするわけであります

関ヶ原の合戦で豊臣恩顧の諸将たちをコテンパンにし、徳川家康時代の到来でありました

でもって、家康は征夷大将軍となり、幕府を開いちゃいました
まだ秀頼がチビッコだったので、とりあえず家康が将軍になり、秀頼が大きくなったら将軍職を譲る・・・ハズだったのに、なんと二代目を息子の秀忠に譲っちゃったのであります

これには秀頼のママである淀殿が激怒!!
「いえやすめ〜!!」とプンプンヽ(`д´)ノ

ということで、家康の孫である千姫イジメがスタートしたのであります

もともと、秀頼と千姫はいがいと仲良しだったらしいんですが、淀殿はそれが気に入らなかったのか、めっちゃ美人を集め、秀頼のとこにはべらせました

さらに千姫がいつまでたっても赤ちゃんができないので、「あんた、子供産む気ないんじゃないの?」とイヤミたらたら

こーして千姫は淀殿にいじめられまくったのであります

そんな中、とうとう大阪の陣が勃発

家康が豊臣家を滅亡させるため、動き出したのです

千姫は秀頼・淀殿らとともに大阪城にいました
で、淀殿に「命を助けてもらえるよう、お願いしてきます!!」と言ったんだけど、「あんただけ逃げる気でしょ!」と、文句を言われ、さらにお父さんの秀忠も「千姫が助命だと!?武家の女子は嫁いだ先で死ぬべきなのじゃぁ!!」と言いました

こうして助命嘆願は失敗

が、やはり家康は孫の千姫が可愛かった

ここで思わず「火の中の大阪城から千姫を助け出したものに千姫を与えよう」と言っちゃうのです

こーして、大阪城は落城し、秀頼・淀殿は自害
豊臣家は滅亡したのであります

ここにヒーロー登場
それが坂崎出羽守

火の中から千姫を救い出しのであります

といっても、ホントは千姫を連れ出したのは堀内氏久で、坂崎は堀内と知り合いだったので預かったらしい
ちなみに堀内氏久は大阪方でありながら、千姫を連れ出したってことで褒美をもらってます

さ〜て、この坂崎、どうやら千姫救出の際にヤケドを負い、もともとブオトコだったのがさらにひどくなってしまいました

家康は「千姫を助けたやつに千姫を与える」って言ったけど、肝心の千姫はカンベンシテヨ状態

そんな中、千姫が江戸へ帰る途中、桑名で出会った桑名城主の嫡子・本多忠刻にヒトメボレ★

千姫は家康おじーちゃんに「忠刻サマと結婚させて」とお願い
家康は「かわいい千姫のお願いを聞いてやろう」と、結婚を承諾しちゃったのです

これに怒ったのが坂崎
武士の面目がたたん!!と、千姫を奪おうと計画
が、これがバレてしまい、自害したとも、殺されたとも言われています

助け出したのに、お気の毒ですね・・・


ということで、千姫は忠刻と結婚することに
この時、千姫20歳 忠刻は21歳でした 

忠刻はめっちゃ美男子だったらしく、武芸も達者
ちなみに武芸の師範は、あの宮本武蔵であります

こーして二人の間には一男・一女が授かりました
が、男の子の方は死んでしまいます

さらにその5年後、忠刻が死んでしまい、さらにさらに、お母さんのお江与もこの後すぐに死んでしまいます

千姫は、江戸に戻ることになりました

ナンデ???というと、三代将軍となった弟の家光が、おねーちゃんの千姫のことをめっちゃ心配していたからであります

こうして江戸にもどった千姫は天寿院と名乗り、髪を下ろしました

で、晩年はのーんびり生活
家光の長男が四代将軍になる頃、息を引き取りました
69歳の生涯でした

ちなみに、江戸に戻った頃、「千姫淫乱伝説」ができあがるのであります
人生の前半が波乱万丈だったため、後半の千姫のことを江戸庶民がおもしろおかしく語ったんでしょうね〜

伝説の内容はというと、
千姫が夜な夜な 部屋の下を通る美男子を自分の部屋に招き入れる
でもって、コトが終わると、相手の男を古井戸に投げ捨てる・・・・ってもんデス

これまたお気の毒な伝説ですなぁ








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