性と愛の日本史


         


変わった趣味の人〜ストーカー〜

ここでは日本史の中でストーカーチックな行動を起こした人を紹介しましょう

ちなみに(わかってると思いますがw)絶対マネしないでくださいねっ

なんといってもワタクシの一押しは平安時代の平貞文
この人に関しては歴史人物インタビューでもとりあげております

なんせスキな女性の「うんこ」を手に入れようとした人ですからね〜

女性ストーカーで一押しは蜻蛉日記の作者 藤原道綱の母
こちらも歴史人物インタビューでとりあげております
ダンナの後を尾行したのを、日記に堂々と書いちゃってますからね

では簡単に他のストーカーを紹介していきましょう

まずはトップバッターは古事記の中から

主役は被害者 大国主神(おおくにぬしのかみ)加害者はその兄たち
八上比売(やがみひめ)を巡る恋のバトルが繰り広げられるんですが、お兄ちゃんたちは恋敵の大国主神にとんでもないストーキングを行います

むしろストーカーの域を超えてます
なんと兄達は、弟を執拗につけまわし、2回も殺害しちゃっているのです
殺しの手口もすごい
一度目は熱い岩をぶつけて焼き殺し、二度目は大木を切り倒して圧死させるというむごたらしさ
ちなみに、大国主神は二回とも母親である神に生き返らせてもらっております

そんな大国主命ですが、須勢理毘売(すせりひめ)と出会いお互いヒトメボレ
二人は結婚し、須勢理毘売は適后という奥サマの中で一番身分が高い人になります
当時身分の高い男性には妻が何人もいましたからね
が、この須勢理毘売もめっちゃ嫉妬深い女性だったのであります

ここで出てきたのが先ほどの八上比売

須勢理毘売より前に大国主神と恋愛関係にあった八上比売
どうやら須勢理毘売は、自分より先に恋愛関係にあったという事実と、さらにこの二人の間に男児がいるってことがめちゃくちゃむかついてた

ということで、「ワタクシの手で八上比売を追放してやるわ!!」と燃え始めました
八上比売はというと、「追放されるだけじゃなく、もしかしたら殺されるかも」と思っちゃうほどのストーカー行為をされ、生まれたばかりの男児を置き去りにして実家へ逃げ帰ってしまいました


お次は伝説のストーカー「清姫」

諸国を修行していた僧・安珍は紀伊の娘・清姫と知り合いました
二人はいつしか親しい仲になりますが、ここで気持ちのズレが
というのも、安珍にとって清姫は修行途中の行きずりの恋
対する清姫は本気で安珍のことが好きだったのであります

重い清姫の気持ちにうんざりしてきた安珍は、紀伊を去ろうとしました
これを知った清姫
憎しみのあまり なんと体が蛇になってしまい、どこまでもどこまでも安珍を追跡

恐ろしくなった安珍は逃げ回りますが、蛇になった清姫はどこまでも追いかけてくる
とうとう安珍は和歌山県にある道成寺の僧の助力を借り、鐘の中に身を隠しました

すると蛇は鐘に絡みつき、なんと憎悪の炎で鐘ごと安珍を焼き殺してしまうのです

まさに伝説のストーカー殺人事件であります


お次は自らのストーカー行為によって相手の女性を死なしてしまった文覚という僧のお話

まだ僧になる前のお話なんですが、文覚はもともと武士でした
そんな文覚にはずーっとスキな人がいました
それがイトコの袈裟御前
文覚が17歳の時に、16歳の袈裟御前と結婚したいと申し出ましたが、すでに袈裟御前には結婚を決めた相手がいました
それが同じ一族の渡辺渡

それを知った文覚は、いきなり袈裟御前の母・衣川(文覚の叔母になります)のところに殴りこみ
刀を出しながら
「俺が袈裟を嫁に欲しいっていったのに!!なんで渡辺渡のとこに嫁がせるんだよ!!俺は袈裟をスキでスキでたまんなくって死ぬ思いで暮らしてるのに!!叔母さんは俺を殺そうとしてるのか!?こんにゃろー」というものすごーい屁理屈を主張し襲い掛かってきました

困った衣川は袈裟御前に「文覚が刀で毎晩脅迫しにくる。恐ろしくってたまらない。あの子の性格からして、いつか私を殺すでしょう。だったら愛する娘に殺されたい。お願いだからどうか私を殺して頂戴」と言いました

お母さんの告白に驚いた袈裟御前は、「母に害が及ぶのは防ぎたい。私が少しガマンすれば・・・」と思い、一度だけ文覚とエッチしてしまったのです
これで文覚が諦めてくれると思ったら大間違いでした
もーーー異常な剣幕で袈裟御前に関係を迫りまくり
袈裟御前は「ここで逃げてしまったら夫も母も私も殺されるかもしれない」

考えた袈裟御前は「実は私と夫は不仲なのです。だから貴方は夫を殺してください。そうすれば一緒になれます」といい、夫の寝場所を教えました

早速その夜、袈裟御前の家に忍び込み、教えられた場所で寝ていた人間の首を斬りおとしました
「これで袈裟御前と一緒になれる!!」大喜びの文覚

ところが、家に帰ってきてビックリ
斬りおとしたはずの首は、なんと大好きな袈裟御前のものだったのです

袈裟御前は文覚の異常なストーカー行為から逃げられないと思ったのか、周囲に迷惑がかかるならと、自分が身代わりになり殺されたのでした

うーん。なんかこの自己中心的な考え方は現代のストーカーにも共通するものがありますねぇ


昔の物語なんかを読むと、「コレって、今だったらストーカーじゃん!」と思うような行動とか、けっこーあったします
自分の思い通りにならないと、斬ったりする時代でしたからねー

皆さん、絶対に真似しちゃダメですよーー








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