日本の女性史



         


十市皇女

十市皇女は、大海人皇子(天武天皇)と額田王との間にできた子供です

母親の額田王は、大海人皇子の兄である中大兄皇子に奪われてしまった人です

で、この十市皇女は、中大兄皇子の息子である大友皇子と結婚することとなります
この時代は皇族の間での結婚は当たり前でしたからね〜

で、中大兄皇子は天智天皇となり、額田王をゲットし、やりたい放題しまくります

ところで次の天皇を誰にするか??ってことになった時、天智天皇がどーーーーーしても自分の息子・大友皇子を天皇にさせたかった

だけど大海人皇子の方が人望があったし、42歳でまだまだバリバリ

かたや大友皇子はまだ若いし、母親の身分が低い。血筋からしても卑しい大友皇子より、大海人皇子の方がいいんじゃないか?というムードが

そんな空気を察知した天智天皇は、大海人皇子が天皇やりたいなら殺しちゃおうかと考えた

でも大海人皇子は「私は謀反する気などまーーーーーったくありません。吉野に隠居します」と言って出て行ってしまいました

で、天智天皇は安心して死んだのです

ところが、黙っている大海人皇子ではなかった

天智天皇が死んだと知ると、すぐさま大友皇子を攻め込んだのです

十市皇女からしてみれば、実の父VS夫の戦い

都は戦乱となりましたが、戦いは大海人皇子の方が強かった

おびえる十市皇女のもとへ異母弟の高市皇子がかけつけ、十市皇女を助け出したのでした

こうして夫・大友皇子は、父に殺されてしまったのでした

十市皇女は父の元へ戻り、日々をすごしていました

悲しむ十市皇女のことが気になって仕方ないのが高市皇子
どうやら高市皇子は、十市皇女のことが好きになってしまったのです

ここで出てくるのが大海人皇子の妻で、のちの持統天皇

持統天皇は自分が産んだ草壁皇子を次の天皇にしたかったので、高市皇子と十市皇女が結婚しちゃって高市の地位が高くなるのが嫌だったのです

そのため、皇后(持統天皇)は、「十市皇女、あなた斎宮になりなさいよ」と言ったのです

斎宮とは伊勢神宮に奉仕する巫女のことで、条件は「一生独身」
斎宮になれば、いくら高市皇子が十市皇女のことを好きでも、結婚できないからです

十市皇女は悩みました
やはり斎宮にはなりたくなかったのです

で、どうしようかと悩んでいるうちに、なんと死んでしまったのです

噂では、無理やり斎宮にさせられると決まった日に、自害したと言われています

どっちにしろ、悲劇の皇女ですね・・・








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